埼玉県ふじみ野市 民部佳代の市議会blog

ふじみ野市議会議員民部佳代のブログです。 議会のこと、市政運営のことなど、若干固めの話をゆっくり書いています。 日ごろの活動や考え方はtwitter、facebookで公開中。 公式サイトは http://mimbu.com

貧困

経済的理由であきらめないー一般質問から

6月15日。ふじみ野市議会6月定例会は無事閉会しました。
定例会の中で行った私の一般質問の中でいくつか成果があったので、書き残しておきたいと思います。


経済的理由で部活動をあきらめない

所得の低い家庭の子に市が給食費や学用品代などを援助する就学援助制度
ふじみ野市の場合、中学校の部活動の費用までは対象になっていません。

いま日本で問題になっている「子どもの貧困」
食べるものや着るものがないという「絶対的貧困」に対しては、生活保護制度がセイフティーネットとして用意されています。生活保護を受けられるのに何らかの事情で受けていない家庭もありますが、それは制度の問題ではなく運用の問題です。

一方で、一見貧困には見えないのが「相対的貧困」。普通の身なりをして、栄養のバランスはともかく、やせ細るほど食べ物には困っていない子たち。
でも他の子が当たり前にできることができない状態が「相対的貧困」です。

例えば、友達とファーストフード店に入っても一人だけお金がなくて水を飲んでいるとか、みんなLINEで連絡を取り合っているのに自分だけスマホがないので輪にはいれないとか。子どもにしてみれば精神的に辛く、屈辱的な経験です。
親が教育的観点からスマホを持たせない家庭もありますが、お金がなくてスマホを持てないというのはまた別で、子どもは劣等感を抱くでしょう。

こうした経験の積み重ねで「どうせ無理」と将来に希望を持てずに無気力になったり、友達との付き合いに距離をおいて、場合によっては不登校にさえなってしまうのが子どもの貧困の最大の問題です。

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さて、中学校の部活動。
任意とはいえ中学生のほとんど全員が何らかの部活動に所属。一緒に過ごす時間が長く、休日の予定も同じなので、友達付き合いも部活の仲間が中心になります。

でも、経済的理由で部活動をあきらめざるをえないとしたら。
普通の子が当たり前にできることを経験するために、部活動の費用も就学援助の対象にできないかという質問でした。

教育委員会からは、前向きに検討したいという答弁。
そして高畑市長から「子どもの貧困というけれど、子どもに何ら責任はない。実施に向けて検討したい」と、事実上OKの回答をいただきました。

部活動の費用といっても遠征費や消耗品費はともかく、個人が所有するシューズや防具は援助の対象としてどうなのかなど細かい点はこれから検討かと思いますが、実施に向けて期待したいと思います。




子どもの貧困ー一般質問

6月定例会では子どもの貧困に関する質問も行います。

児童扶養手当の毎月払い

児童扶養手当は、ひとり親家庭などのうち生活保護は受けていないけれど所得が低い家庭に支給される手当です。

支給金額は所得や子どもの数によって違いますが、 子ども2人の場合、全額支給で子ども1人で42,290円、2人目は9,990円で月に合計52,280円が支給されます。

ところが実際には毎月支払われるわけではなく、年に3回、1回に4ヶ月分がまとめて振り込まれます。
つまり子ども2人では、 一度に20万円以上が振り込まれる月と全く支給がない月があるわけです。

家計に余裕がないと、給料日前には食費などの生活費を切り詰め、給料が出ると一息つくというのはよくあることです。
児童扶養手当は低所得のひとり親家庭の生活費を補填するものですが、それがまとめて支払われることで家計管理が難しくなり、支給日前に食べるものがないということも起こり得ます。
毎月支給することで、家計が安定する場合もあるはずです。

児童扶養手当は支給方法も含めて国の法律で決まっていますが、明石市では1か月分を無利子の貸付けで支給し、支給月に4か月分の貸し付けをまとめて返済する形で今年度から実施を始めました。

国の決まりだからできないではなく、できる方法がないか検討してほしいと思っています。


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中学生の部活動に対する援助

生活保護は受けていないけれど所得が低く経済的に就学が困難な児童・生徒には、就学援助として給食費や修学旅行代、学用品代などの実費相当分を支給する就学援助制度があります。

ところが援助の対象は自治体によって違い、特にクラブ活動費(部活動費)、生徒会費、PTA会費は国が2010年度から援助の対象とし半額を補助金として負担するようになりましたが、実際には多くの自治体で補助の対象にしていません。

経済的理由でやりたい部活動をあきらめて、あまりお金のかからない部を選択したり、家計に配慮して部活動自体をあきらめる子もいます。

所得の低い子に対して、ふじみ野市で部活動の費用を援助できないか提案したいと思います。


民部の一般質問は6月12日(月)9時半から。
ふじみ野市役所本庁舎4階で傍聴を受け付けています。
お時間ある方は、ぜひ傍聴にお越しください。

DV被害から新しい生活へー6月一般質問から

6月定例会では夫婦間の暴力、DVに対する支援についても質問しました。

DVは男女間のトラブルと思われがちですが、人権にかかわる問題であり、また昨今話題になっている子どもの貧困を引き起こす要因の一つでもあります。DVがきっかけで両親が十分な話し合いが行われないまま離婚し、子どもが経済的に困窮することは以前のブログでも書きました。 

DVを受けた時に離婚する決意ができたら、まず加害者から離れて生活すること、そして離婚の条件については弁護士など第3者をいれて協議するか、まとまらない場合は調停を申し立てるのが望ましいでしょう。

心配なのは今までの生活を取り戻そうと相手が避難先を探して連れ戻そうとしたり、ストーカーとなってさらに激しい暴力を受けること。相手がそのような行為を起こす危険があるなら、まずは安全な場所に身を寄せることが重要です。

ところが実際には、離婚した後や離婚が成立するまでの間、経済的に生活していけるのかは大きな問題です。経済的に自立できないため、DVがあっても我慢するしかないという状況の人も実は多いのです。

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市では平成26年度から配偶者暴力相談支援センターを設置してDV支援を行っています。でもDVでどのような支援があるのかはあまり知られていません。今回の一般質問ではいくつか具体例を挙げて、支援の方法について質問してみました。


まず、DVから逃げる場合の住宅について。
DVの被害にあった場合、NPOが運営するシェルターなどに一時的に身を寄せることができます。その後は母子生活支援施設や民間の賃貸住宅で配偶者から離れて生活できるよう支援を行います。その場合、状況に応じて、生活困窮者として家賃補助や職業紹介などの経済的支援を行ったり、生活保護を受給することも考慮に入れて支援を行います。

生活保護は基本的には世帯単位ですが、DVを受けて別居している場合は戸籍上は離婚が成立していなくても実質的には夫婦関係は破たんしているものとみなし、生活保護の対象となりえるとのこと。また受給する際も身の安全を考慮し、相手に居場所が知られたりしないような配慮も行われるそうです。

一方、ひとり親支援について。
離婚が成立していなくても、児童扶養手当などのひとり親支援を受けることは可能です。ただし、DV防止法に基づいて裁判所からの保護命令を受けていることが条件となります。ひとり親を対象とした、ひとり親家庭等医療費支援制度についても条件は同じです。

なお一般質問では質問しませんでしたが、裁判所に保護命令の申し立てをしたり離婚の協議を行うとき、自分でできなければ弁護士に依頼することになるはず。そのとき負担できない場合は法テラスを利用すれば無料または分割払いにできます。その方法についても、配偶者暴力相談支援センターで教えてもらえます。

他にもDVに関係して、さまざまな支援制度があります。
でもDV被害者にとって相談すること自体、とても勇気のいること。相談したことが相手にばれたときのことを考えれば、行動に移すことはとてもハードルの高いことです。

それでも相談に来てもらうためには、どのような支援が受けられるのかを具体的に伝えることだと思っています。
今後は、市の広報などで支援の内容についてお知らせするよう要望しました。

またもし身近にDVを受けている人がいたらぜひお知らせください。
私から必要な関係機関に取り次ぎします。


 

貧困の連鎖を断ち切れーふじみ野市子どもの学習支援事業

ふじみ野市役所本庁の会議室で行われている子どもの学習支援事業を視察しました。

市内の中学生・高校生のうち、経済的理由で塾などに通えない子、不登校などで学習が遅れている子を対象に、本庁と大井総合支所の"ゆめぽる"とでそれぞれ週1回、支援員や学生ボランティアが学習指導を行っています。

視察した6月21日には、中学1年生が2人、3年生が1人、支援員から個人指導を受けていました。部活動のあと、疲れている時間帯に足を運ぶ意欲の高さに感心しました。

この事業。昨年度までは埼玉県の事業として、近隣では特別養護老人ホーム・マザーアース内の食堂で行われていました。今年度からは県の事業が市に移管され、生活困窮者支援制度の一環としてふじみ野市が行うことになったのです。

以前、マザーアースで県が行っていた教室にも伺ったことがあります。この時は、生活保護を受給する世帯の子どものみが対象でした。
生活保護世帯の保護者の中には、今の生活のことしか考えず、子どもの進学に関心がない保護者もいます。そのため進学や将来の生活について考えてもらうまで、支援員が何度も家庭に足を運んでいたそうです。

教室に通うようになればボランティアの大学生や介護の仕事をしている大人と接する機会もあり、子どもにとっても先の目標を持てる環境がありました。

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さて、現在行われている市役所会議室での学習支援。
特養の食堂より硬い雰囲気で、環境としては落ち着いて勉強ができる半面、しぶしぶ足を運んだ生徒にとってはちょっと居心地が悪いかもしれません。

今は保護者も理解があり学習意欲の高い生徒が来ているようですが、今後、不登校の子や学ぶことに意欲のない子を受け入れる雰囲気をどう作っていくかが課題になるでしょう。市の担当者も単に学習の場としてではなく、子どもの居場所になるようにしたいと話していました。

また市の事業としてスタートしたばかりで、対象となる生徒への働きかけがまだ不十分な様子。基本的に生活困窮者への支援制度なので、全ての生徒への働きかけはしていません。

貧困は子どもから希望を奪います。

「勉強したって仕方がない」「どうせ私なんか」

経済的理由でいろいろなことをあきらめ、そのたびに落胆します。そして子どもはこれ以上傷つかないよう、自分の心を守るために夢や希望を持つことをやめてしまいます。

勉強を教えること以上に、夢や希望を持つことを忘れてしまった子に、もう一度、学ぶ意欲を持ってもらうことは大変なことです。

今後は教育委員会の協力も得て、まずは学校の家庭訪問などで担任の先生から働きかけていくとのこと。支援員からの働き掛けも大きな課題です。
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一方、県ではなく、市の生活困窮者支援事業の一環として学習支援を行うメリットもあります。

不登校のまま中学校を卒業したり、高校に進学しても経済的理由や生活環境の問題で中退しても、今までは義務教育ではないのでその後の進路について行政からの支援はほとんどありませんでした。

しかし今後は生活困窮者支援の一環として、市から職業訓練や職業紹介へ結びつけることも可能です。他の自治体では学習支援だけを行っているところも多いようですが、学習支援の枠を超えて自立に向けての支援ができるのは、福祉総合支援チームのあるふじみ野市の特徴だと思います。

まだスタートしたばかりの制度ですが、長い目で見て、必ず成果があるものと思います。

もし周囲に気になるお子さんがいたら、ぜひ市の子どもの学習支援事業を教えてあげてください。
問い合わせは、ふじみ野市総合相談室(049-262-9025)です。 


Twitter プロフィール
アフラック募集代理店・ファイナンシャルプランナー・ふじみ野市議会議員・小学生の母。最近はfacebook中心。フォローミー。mixiもやっとります

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