埼玉県ふじみ野市 民部佳代の市議会blog

ふじみ野市議会議員民部佳代のブログです。 議会のこと、市政運営のことなど、若干固めの話をゆっくり書いています。 日ごろの活動や考え方はtwitter、facebookで公開中。 公式サイトは http://mimbu.com

定例会報告

台風21号大雨による浸水被害

平成27年10月22日から23日にかけて上陸した台風21号。
それ以前から長雨が続いているところに追い打ちをかけるように豪雨をもたらし、ふじみ野市においても元福岡地域で床上浸水219戸(242世帯)、床下浸水87戸(99世帯)が浸水被害に見舞われました。川越市でも隣接する寺尾地区を中心に床上浸水は245戸、両市合わせて464戸が床上浸水するという甚大な自然災害となりました。

川越市寺尾地区、ふじみ野市元福岡地区の市境には雨水を新河岸川に流すための江川都市下水道(川越江川)が流れていますが、今回は新河岸川の水位が上昇、川越江川へ逆流するのを防ぐため水門が閉まり、その結果として行き場を失った雨水が流域にあふれたようです。

台風21号


12月定例会では台風21号大雨の被害に関する報告や議案がいくつか出され、審議されています。

民部も本会議において報告に対する質疑を行いました。時間は市からの答弁を含めて10分しかなく十分な質疑ができなかったのですが、そこで見えてきた問題について書き記しておきたいと思います。


災害救助法の適用について


大きな自然災害が起きたとき、被災者の保護と社会秩序の保全のために国が応急的に必要な救助を行うのが災害救助法です。法が適用されれば、被災者の救助や応急仮設住宅の供与、半壊した住家を取りあえず住めるようにする最低限の応急修理の費用などについて、国の支援が受けられます。

災害救助法の適用は被災した市町村に対して都道府県が判断しますが、今回の台風の浸水に対しては県は法を適用しませんでした。
そのため市内にはそのままでは住めない住家もかなりあったはずですが、応急仮設住宅や最低限の応急修理の費用について国の支援を受けることができませんでした。

法を適用する条件としては
1)住家の被害がそれぞれの市で基準以上の数であること(災害救助法施行令第1条1項1号
または
2)生命・身体への危害があったり、そのおそれがあること(災害救助法施行令第1条1項4号
などがあります。

今回の台風で、例えば三重県伊勢市では473戸が床上浸水し、1)の災害救助法(1号基準)が適用されました。
川越市・ふじみ野市でも合わせて464戸。どうして伊勢市が適用されてふじみ野市には適用されないのかという質問も被災者から受けましたが、法はあくまでそれぞれの市ごとの件数で判断されるのです。ふじみ野市では人口規模に対し300戸以上の床上浸水があれば法が適用されましたが、今回被災したのは219戸。川越市も同様に、被災住家の数が法の適用にはいたらなかったというわけです。

もう一つの、2)の条件(4号基準)。生命・身体への危害があったり、そのおそれがあること。
おそれがあるかどうか明確な定義がなく、あくまで県の判断です。

幸いにも結果として人的被害はありませんでしたが、当日は消防署に救助を求める通報は17件、市に3件。寝ていたら背中が水にぬれて慌てて起きたという人もいて、実際にボートで救助された住民もいました。

民部は4号基準の災害救助法の適用もありえたのではないかと質問しましたが、「県は適用しなかった」という答え。理由までは聞けませんでした。内閣府は「4号基準による適用を積極的に進めるべき(内閣府防災「災害救助法について」P13)」と指導しており、埼玉県の判断はとても残念です。

今後同じような災害がおきたときに、市は即座に県に対して災害救助法の適用の判断を強く求めてほしいものです。

また法の適用に住家の数の制限があることの意味は、小さな災害ならば県や市で対応が可能ということでしょう。被災者にとって被災した家が何件であろうと、自分の家が大変なことには変わりありません。被災した住家の数に関わらず、公平な支援が必要だろうと思います。

台風21号室内


被災者生活再建支援制度について

自然災害が起きたときのもう一つの公的支援として、被災者生活再建支援制度があります。
こちらは都道府県がそれぞれお金を出し合って基金をつくり、大きな自然災害があったときに被災世帯に支援金を給付する制度です。大規模半壊の場合に50万円、住宅被害の大きさや再建の方法によって最大で300万円が支給されます。

こちらの制度も支援が受けられる制限があります。
1)10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村
または
2)災害救助法の1号基準が適用された市町村

ふじみ野市の場合はどちらも当てはまりません。また制度が適用されたとしても、対象は大規模半壊や全壊に対してなので、該当する住家はそれほど多くないでしょう。

被災した住家の数によって制度が適用されるというのは、やはりそれ以下の災害は県や市で対応を検討しなさいということです。現に都道府県独自の被災者生活支援制度があり、件数の要件緩和や、全壊だけでなく半壊以上で支援金を支給している都道府県が多くあります。残念ながら埼玉県の独自制度は、全壊の世帯がなければ適用にならないうえ、対象も大規模半壊以上です。

床上浸水の場合は水が引いても壁や床の断熱材が水を吸ってしまうと簡単には乾きません。そのまま修理すると後でカビが発生するため、その部分を取り除いてから修理する必要があります。建具が水を吸ってひずみ、交換が必要になる場合もあります。その程度によっては半壊または大規模半壊と判断されることもあります。(内閣府「住家のための被害認定運用基準」

ちなみに今回の台風21号で三重県玉城町は県が災害救助法を適用し、被災者生活支援制度が受けられるようです。町が被害状況を調べた結果、床上浸水272棟のうち、大規模半壊が3棟、半壊が85棟、そこまでに至らない床上浸水が184棟とのこと。(玉城町公式サイトより)

ふじみ野市の床上浸水の中にも内閣府の基準で調査すれば半壊、大規模半壊と判断される住家があるかもしれません。民部の質疑で半壊、大規模半壊の件数は調査したのか質問したところ、市は床上浸水、床下浸水の区別のみで、それ以上の調査する予定はないとのこと。

民部の質問時間はこれで終わり。もう少し踏み込んだ質問ができればよかったのですが、仕方がありません。

しかし質問の最後、市長が知事を訪問し県の支援を求めると表明。
実際に12月4日に川越市長と共に知事を訪問したようで、一部の新聞では全壊以上を支援する県独自の支援制度を半壊以上に拡大することなどを求めたと報道されています。

災害救助法や被災者生活再建支援制度は国の法律で要件が定められているため、法改正して今回の災害で適用することはほとんど不可能です。でも都道府県独自の制度では、内閣府の資料を見ても分かる通り、特定の台風(岩手県、東京都、兵庫県など)に限り支援を行ったり、その災害をきっかけに恒久的な制度を作ったりする例が多く見られます。ぜひ埼玉県でも、独自の支援をお願いしたいものです。

一方、ふじみ野市では生活再建の支援を県に求めるのならば、被災した家の修繕が終わる前に大規模半壊、半壊などを証明する二次調査を行うべきです。床上浸水は一律支援というわけにはいかないでしょう。

また被災した方は修繕の履歴が分かるように写真で記録する、領収書を取っておくなど、後で制度ができたときに申請できる証拠を残しておくことを強くお勧めします。


島田のりおさんが議員辞職-2017年12月定例会

ふじみ野市議会の12月定例会が12月1日、開会しました。

開会日冒頭、島田典朗議員が議長に辞職願を提出。承認されました。

一身上の都合ということですが、健康上の問題があると聞きました。
3000人近くの有権者が彼に票を投じて市政を託したことを思えば、例えしばらく休職することになっても任期までは職責を全うするべきだったんじゃないかと個人的には思っています。

とても有能な議員だっただけに、とても残念です。

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就学援助を広く知らせて受けやすくー9月定例会

ふじみ野市の就学援助制度。2017年9月定例会で拡充する予算が提案されました。

これは低所得の家庭の子に給食費や学用品代などを支給する制度。9月8日の福祉教育常任委員会の審議でもう少し詳しいことが分かりましたので紹介します。

今回の補正額(当初の予算から増額する額)は2,637万円。

増額する理由は二つ。

一つは来年度入学する小学生・中学生の分から、入学前に入学準備金が支給できるように今年度の予算に組み込みました。

小学校入学の児童に対し40,600円を60人分、中学校入学の生徒に対し47,400円を140人分。合計で907万円分を予算計上しています。

小学生には就学前診断のとき、中学生には小学校を経由して、来年度入学予定の子どもたち全員にチラシで案内する予定です。前年(2016年)の所得を証明する書類を添えて12月までに申請してもらえば、3月上旬に入学準備金を支給できます。
それより後に失業などの事情で所得が低くなった場合でも、入学後に申請することができます。

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さて補正予算の増額のもう一つの理由。
残りの1,730万円は、対象となる児童生徒の増加によるもの。
学用品費、校外学習費、修学旅行費、給食費が対象で、小学生は当初の見込み517人分を610人分に、中学生は当初の見込み329人分を450人分に増額しています。

所得が低い家庭が増えたというわけではなく、全ての児童生徒の家庭にプリント等でお知らせするなど周知を徹底することによって、今まで受給できていなかった家庭に給付できるようになったためとのこと。制度を充実させるだけでなく、運用でもふじみ野市はがんばっていますね。

委員会中の休憩中ですが、一部の委員からは援助を受ける子どもが多すぎるのではないか、そんなにいるわけがないという声もありました。

ふじみ野市の児童生徒は1学年で約1000人なので、就学援助を受ける子は小学生が約10人に1人、中学生が約6.6人に1人。算出の基準が違いますが、日本の子どもの相対的貧困率が13.9%、7人に1人と言われていることを考えれば、妥当な数字だと思います。

また質疑の中で、中学校の部活動費については、学用品などと同様に今後は援助の方向で検討をしているという答弁もありました。民部が6月定例会で質問した内容を、実現に向けて前向きに動いてくれているようです。
県内でも3市町しか実施していないことです。ふじみ野市は子育て施策の先進地としてがんばっています。


福祉教育常任員会の中では、今回の補正予算は珍しく日本共産党を含めて全員賛成となりました。
9月22日の本会議で、正式に決定します。






経済的理由であきらめないー一般質問から

6月15日。ふじみ野市議会6月定例会は無事閉会しました。
定例会の中で行った私の一般質問の中でいくつか成果があったので、書き残しておきたいと思います。


経済的理由で部活動をあきらめない

所得の低い家庭の子に市が給食費や学用品代などを援助する就学援助制度
ふじみ野市の場合、中学校の部活動の費用までは対象になっていません。

いま日本で問題になっている「子どもの貧困」
食べるものや着るものがないという「絶対的貧困」に対しては、生活保護制度がセイフティーネットとして用意されています。生活保護を受けられるのに何らかの事情で受けていない家庭もありますが、それは制度の問題ではなく運用の問題です。

一方で、一見貧困には見えないのが「相対的貧困」。普通の身なりをして、栄養のバランスはともかく、やせ細るほど食べ物には困っていない子たち。
でも他の子が当たり前にできることができない状態が「相対的貧困」です。

例えば、友達とファーストフード店に入っても一人だけお金がなくて水を飲んでいるとか、みんなLINEで連絡を取り合っているのに自分だけスマホがないので輪にはいれないとか。子どもにしてみれば精神的に辛く、屈辱的な経験です。
親が教育的観点からスマホを持たせない家庭もありますが、お金がなくてスマホを持てないというのはまた別で、子どもは劣等感を抱くでしょう。

こうした経験の積み重ねで「どうせ無理」と将来に希望を持てずに無気力になったり、友達との付き合いに距離をおいて、場合によっては不登校にさえなってしまうのが子どもの貧困の最大の問題です。

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さて、中学校の部活動。
任意とはいえ中学生のほとんど全員が何らかの部活動に所属。一緒に過ごす時間が長く、休日の予定も同じなので、友達付き合いも部活の仲間が中心になります。

でも、経済的理由で部活動をあきらめざるをえないとしたら。
普通の子が当たり前にできることを経験するために、部活動の費用も就学援助の対象にできないかという質問でした。

教育委員会からは、前向きに検討したいという答弁。
そして高畑市長から「子どもの貧困というけれど、子どもに何ら責任はない。実施に向けて検討したい」と、事実上OKの回答をいただきました。

部活動の費用といっても遠征費や消耗品費はともかく、個人が所有するシューズや防具は援助の対象としてどうなのかなど細かい点はこれから検討かと思いますが、実施に向けて期待したいと思います。




子どもの貧困ー一般質問

6月定例会では子どもの貧困に関する質問も行います。

児童扶養手当の毎月払い

児童扶養手当は、ひとり親家庭などのうち生活保護は受けていないけれど所得が低い家庭に支給される手当です。

支給金額は所得や子どもの数によって違いますが、 子ども2人の場合、全額支給で子ども1人で42,290円、2人目は9,990円で月に合計52,280円が支給されます。

ところが実際には毎月支払われるわけではなく、年に3回、1回に4ヶ月分がまとめて振り込まれます。
つまり子ども2人では、 一度に20万円以上が振り込まれる月と全く支給がない月があるわけです。

家計に余裕がないと、給料日前には食費などの生活費を切り詰め、給料が出ると一息つくというのはよくあることです。
児童扶養手当は低所得のひとり親家庭の生活費を補填するものですが、それがまとめて支払われることで家計管理が難しくなり、支給日前に食べるものがないということも起こり得ます。
毎月支給することで、家計が安定する場合もあるはずです。

児童扶養手当は支給方法も含めて国の法律で決まっていますが、明石市では1か月分を無利子の貸付けで支給し、支給月に4か月分の貸し付けをまとめて返済する形で今年度から実施を始めました。

国の決まりだからできないではなく、できる方法がないか検討してほしいと思っています。


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中学生の部活動に対する援助

生活保護は受けていないけれど所得が低く経済的に就学が困難な児童・生徒には、就学援助として給食費や修学旅行代、学用品代などの実費相当分を支給する就学援助制度があります。

ところが援助の対象は自治体によって違い、特にクラブ活動費(部活動費)、生徒会費、PTA会費は国が2010年度から援助の対象とし半額を補助金として負担するようになりましたが、実際には多くの自治体で補助の対象にしていません。

経済的理由でやりたい部活動をあきらめて、あまりお金のかからない部を選択したり、家計に配慮して部活動自体をあきらめる子もいます。

所得の低い子に対して、ふじみ野市で部活動の費用を援助できないか提案したいと思います。


民部の一般質問は6月12日(月)9時半から。
ふじみ野市役所本庁舎4階で傍聴を受け付けています。
お時間ある方は、ぜひ傍聴にお越しください。
Twitter プロフィール
アフラック募集代理店・ファイナンシャルプランナー・ふじみ野市議会議員・小学生の母。最近はfacebook中心。フォローミー。mixiもやっとります

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