12月定例会の一般質問の3つ目。ふじみ野市の無電柱化について質問します。


災害・事故対策と魅力あるまちづくりのために無電柱化の促進を


日本は電柱大国。早くから地中化を進めた ヨーロッパでは、ロンドン、パリは100%無電柱化、ニューヨークも83%、アジアに目を向けても香港、台湾、シンガポールでも90~100%無電柱化しています。

一方、東京23区は7%、京都でもたったの2%しか無電柱化していないというお粗末な状況です。

無電柱化というと観光地や大都市の駅前など、景観に配慮して進めるケースが多いようです。
お隣の川越の蔵造の町並みが残る一番街商店街も、下水道工事に合わせて無電柱化がすすめられました。

富士山修正後 (1)


無電柱化のメリットは景観の向上だけではありません。

地震や台風などの災害時に電柱が倒れ、緊急車両などの通行を妨げる事例が報告されています。
また同時に情報通信回線が切断され、電話などの通信に支障をきたします。

国土交通省の調べでは、阪神淡路大震災の際の架空線の被災率は2.4%。一方で地中化した場合は0.03%。地中化したケーブルのほうが圧倒的に災害に強いのです。

また特にふじみ野市の課題と考えられるのは、狭隘道路や歩道上の電柱。
電柱があるためベビーカーや車いすが歩道を通行できなかったり、狭い道路で歩行者や自転車が電柱を避けて自動車と接触する危険もあります。

ふじみ野市では新規開発で新たな住宅も増えています。
何も手を打たなければ、電柱も増え続けます。

つくば市では無電柱化条例を定め、区域を決めて電柱の設置を制限しています。
また東大阪市では開発指導要綱でできる限り電柱や電線の地中化を進めるよう、努力義務を規定しています。

ふじみ野市でも、条例化や開発指導要綱の改正、無電柱化推進計画の策定など、無電柱化に向けて取り組みを進めるべき時期にきていると思います。


ちなみに、上の写真は上福岡西口から見る冬の朝の富士山。画像処理で電線と電柱を消してみました。

でも本当の姿は下の写真。電柱と電線で遮られ、とても残念な景色だと思いませんか。

H271129富士山


ちなみに無電柱化することによって、その地域の不動産価値も7%ほど高くなるという調査もあります。 
無電柱化は、開発業者にとってもメリットのあることなのです。


折しも12月6日、国会の超党派の議員立法によって無電柱化推進法案の衆議院本会議で全会一致で可決しました。参議院の審議も行われ、今国会で可決・成立するものと思われます。
前向きな答えが期待できるかもしれません。

民部の一般質問は12月12日(月)、9時半から始まり2人目、おそらく10時ごろの登壇になると思います。
ぜひ傍聴にお越しください。市役所4階で傍聴の受付を行っています。