6月定例会の一般質問でふるさと納税について取り上げたので、結果報告。

ふるさと納税というのは正確には"納税"ではなく、自治体への寄付です。
だから返礼品として特産品のたたき売りするより、この活動を応援したいという気持ちを引き出して寄付を募ったらどうかと議会で提案しました。(詳細は、以前のブログを参照してください)

さらに寄付は市外の人から集めるだけでなく、市内からも寄付を集めてはどうかとも提案。
ふじみ野市民がふじみ野市に"ふるさと納税"しても、意味がないんじゃないの?と思われるかもしれません。そこで財政への影響がどうなるか、市に質問。回答をもらったので、少しかみ砕いていて紹介します。

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市民のふるさと納税で市の収入は増える

年収500万円で、家族は専業主婦と子ども一人の人がいたとします。仮にAさんと呼びます。

Aさんが市外に3万円の寄付(=ふるさと納税)して、寄付控除を受けた場合。Aさんの所得税、住民税は2万8千円少なくなります。そしてAさんは返礼品を手に入れる。2千円以上の返礼品をもらえば、3万円寄付してももうけの方が大きくなります。

一方、ふじみ野市の財政。
Aさんが納める個人市民税は少なくなりますが、そのいくらかを国からの地方交付税で補填する仕組みがあります。市の回答によると、Aさんが3万円寄付しても、市の減収分は4千円とのこと。

今度はAさん、市外ではなく、ふじみ野市の子どもたちのために使ってほしいと市に3万円を寄付したとします。市内に寄付をしても、寄付控除を受ければ2万8千円、納税額が減ります。Aさんにとっては差し引き2千円の負担です。

そしてふじみ野市の財政。
先の例と同様に4千円の減収はありますが、3万円の寄付もいただきました。市にとっては差し引き2万6千円、使えるお金が増えたことになります。

これはすごいことだと思いませんか。
新しことをやるとき財政が厳しいと諦める前に、「こんなことを実現したい。市民のみなさん、市外の人でも結構です。ぜひ応援してください」とPRしてお金を集めることもできるのではないでしょうか。


現役世代が見える形で市を応援

ふじみ野市は市民との協働を推進しようと、高齢者の見守りや小中学校への協力、防犯パトロールや災害対策、環境美化など、様々な形で市民に活動への参加を呼び掛けています。

ところが地域活動に参加しているのは、どうしても現役を引退した世代に偏ります。最近は学生の参加もありますが、30代~50代の参加はとても少ない。それは当然のことで、現役世代は仕事があるし家庭でも子どもに手がかかるため、地域活動に参加する時間がないのです。

残念ながら、地域活動に参加しない現役世代に対して、地域に関心がない層、貢献する気のない層ととらえる声もまれに聞こえてきます。そこまでいかないにしても行政運営では、どうしてもいつも顔を見ている人、声の大きな人を意識する場面が多くなってしまいます。でも行政運営でもっとも重要な貢献は納税だし、子どもを育てることは未来への責任のはず。

その点、ふるさと納税は時間のない現役世代でも市の取り組みを直接的に応援できる制度だし、寄付を通じて市の事業に関心をもってもらう機会になります。

河岸記念館


待っていても寄付は集まらない

それでも返礼品に頼らず寄付を集めるのは大変です。

当初の提案した通り、応援したくなるような使い道でなければ寄付は集まりません。
また何に使うか明確にしても、それが寄付者に伝わらなければ意味がありません。そのため、ネットや市報などを通じてプロモーションが必要です。当然、集まった寄付がどのように使われたかの報告も必要です。

市への寄付なので、団体などに補助金として出す場合は要項の整備や寄付が集まらなかったときにどうするかなど、ルールも作らなければなりません。

寄付の額や時期は予測できないので、必要な時に使えるよう貯めておく仕組みも必要です。市の収入は年度内に使いきらなければ、他のお金と一緒にされ繰越金として来年度に回されます。目的のためだけに使いたいのであれば、目的を決めて基金という貯金箱(?)に入れて他のことに使わないようにしなければなりません。
基金を新たに作るには、条例の制定が必要です。

新たな提案なので議会答弁もすぐにやるという訳にはいきませんでしたが、基金については今後検討するとのこと。引き続き議員として担当職員とも一緒に勉強しながら、市民の力を引き出すためにふるさと納税を後押ししていきたいと思います。