ふじみ野市議会6月定例会の民部の一般質問概要(その2)。DVについて質問します。

夫婦間DVについて-被害者に寄り添う支援を 

あまり表にでてこない夫婦間DV。実は見えないところで、多く起きています。
他人に知られるのが恥ずかしいとか、自分さえうまくやればとか、何とか家庭の中だけで納めようと思う人が多く、あまり表にでてきません。

もっと言えば、それがDVだと気付いていない人もいます。
生活費を家に入れない、ささいなことで機嫌を損ねて怒鳴る、行動を常に監視している、家事もろくにできないくせになど人格を傷つける言葉を常に投げかける。
どれも立派なDVですが、酷い暴力ではないので、DVを受けている側もDVだと認識していないのです。

命の危険を感じるほどのDVなら警察が関与するなど、まずは安全を確保する支援があります。
しかし命の危険を感じない程度のDVでも、長年その環境で暮らすうちに心身のバランスを崩したり、子どもの成長に影響を及ぼすことがあります。

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ようやくこれではいけないと気付き、怖いのに勇気をもって次の行動に起こす人もいます。
よくあるパターンが何とか別れたいと離婚届を出すことを急ぐこと。財産分与も養育費の取り決めもせず、次の仕事も決まらないまま子どもを連れて離婚。それが子どもの貧困が生まれる要因の一つでもあります。

DVを受けている場合、まず加害者から離れて、それから離婚の意志があれば次の生活に向けて準備する必要があります。その支援をしているのが、ふじみ野市配偶者暴力支援センター。平成26年4月に発足しました。

DVや離婚に関しては、法律の専門家や警察に繋いだり、臨床心理士による心のケアの他、市が直接関与する業務として、住民登録、戸籍事務、就労支援、国民健康保険や年金などの社会保険事務、子育て支援、就学援助、生活保護など、様々な部門が関わります。
それをまとめて相談できるのが、ふじみ野市配偶者暴力支援センター。私はこの仕組みを高く評価しています。

ところが、どうも支援センターで対応する職員によってばらつきがある様子。
またDVを受けている人は必ず支援センターに来るわけではなく、「離婚しようと思うけれど、どのようなひとり親支援があるのか」と子育て支援課を訪れる人もいます。

その時の対応によっては、勇気を出して相談に来たのに、行政はあてにならないと思ってもう二度と窓口に来ない事もあり得ます。

例えば離婚は成立していないけど、子供と一緒に加害者から取りあえず逃げて別の場所で生活する場合。
一定の条件を満たせばひとり親としての支援も受けることも可能ですが、もし窓口で「配偶者がいるのでひとり親の支援は受けられません」と言われてしまったら・・・

怖くて離婚を切り出すこともできないのに、逃げたら生活が成り立たない。
今の生活を我慢するしかなくなってしまいます。

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配偶者暴力支援センターの対応はもちろん、関連する部署で適切なアドバイスが受けられるように。そして、DVの疑いがあれば、どの部署の担当からでも支援の窓口に繋げられるように。

市議会の本会議の一般質問は、市長、教育長をはじめ、全ての部の部長が聞いています。
新たな提案ではありませんし私自身は制度も知っていますが、あえて本会議で質問したいと思っています。
 
民部の一般質問は6月10日(金)。4番目の登壇なので、午後1時15分からとなる見通しです。
よろしければ傍聴にお越しください。