5月19日、改選後初めてとなる臨時議会が開催されました。
主には議会の人事について決めていく議会なのですが、今回は異例の人事が行われました。

まず、会派構成。
会派というのは、議員のチームのようなもの。政治的に似たスタンスの議員が一緒に会派を組みます。
議案に対して本会議で質問できるのは会派から選ばれた議員だけですし、議会全体のことを調整する会議(会派代表者会議)に代表者が出席して意見を反映することができます。

改選後の会派構成は次の通り。( )内の数字は当選回数、先頭に名前があるのが会派代表者です。
以下、敬称は省略します。
  • 青藍会 大築守(5)、小高時男(6) 、有山茂(4)、山田敏夫(2)、西和彦(2)、島田典朗(2)、小林憲人(2)、谷新一(2)、渡辺大(1)
  • 日本共産党 伊藤初美(2)、塚越洋一(9)、新井光男(7)、足立志津子(6)、床井紀範(1)
  • 公明党 堀口修一(4)、伊藤美恵子(4)、島田和泉(1)、川畑京子(1)
会派に所属していない議員は、鈴木啓太郎(4)、加藤恵一(1)、民部佳代(3)の3人。
私は改選前まで一緒に会派を組んでいた五十嵐正明氏が勇退したため、一人で活動することになりました。

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次に議会の人事。
議長や常任委員会の委員長を、議員の互選で選出します。推薦された議員が複数いる場合は選挙になるので、大きな会派に所属して仲間に推してもらうほうが有利になります。

互選の結果、議長に小高時男氏、副議長に西和彦氏が選出されました。二人とも青藍会の所属議員です。
また議会から監査委員を1名が就きますが、監査委員には公明党の堀口修一氏が承認されました。


また議会には委員会が設置されています。議案の細かい部分は委員会で分野ごとに担当を分けて審議したり調査を行うほうが効率的だからです。
どの委員会に入るかは議員の希望を聞きながら、それぞれの会派の議員がバランスよく配置されるように人数に応じて割り振ります。無所属議員もどこかの委員会に入ります。
民部は、市民都市常任委員会と議会広報常任委員会に入ることになりました。

さらに委員会ごとに、委員長と副委員長を互選で選びます。その結果は次の通り。
  • 総務常任委員会    有山茂委員長(青藍会)、川畑京子副委員長(公明党)
  • 市民都市常任委員会 山田敏夫委員長(青藍会)、谷新一副委員長(青藍会)
  • 福祉教育常任委員会 島田典朗委員長(青藍会)、小林憲人副委員長(青藍会)
  • 議会広報常任委員長 伊藤美恵子委員長(公明党)、渡辺大副委員長(青藍会)
  • 議会運営委員会    大築守委員長(青藍会)、島田和泉副委員長(公明党)
お分かりでしょうか。すべて青藍会と公明党の議員です。

議会の人事は互選で、誰かが推薦して候補者が複数いれば選挙するということで手続き上は問題ありません。
そうはいっても誰を選ぶかは各会派の間で事前に話し合いを行うことも多く、話し合いがまとまらない場合にのみ複数の候補者が出て選挙になります。話し合いさえまとまれば野党である日本共産党の議員が役職に就くこともあり、過去にもそんな事例はありました。

しかし今回、何より驚いたのは4月に当選したばかりの新人議員が役職に就いたこと。

議会の運営は規則で決められていないことは先例に基づいて判断されるため、委員会を采配する委員長、副委員長にはある程度の経験が求められます。今までも1期目(当選1回)の議員が副委員長に就くことはありましたが、それでも議員になって3年目、4年目からのこと。今まで当選したばかりの議員が役職に就いた例はふじみ野市議会ではありません。それが一気に3人(渡辺大氏、島田和泉氏、川畑京子氏)というのは、本当に異例です。

さらに青藍会、公明党に所属する全議員が何らかの役職につき、それ以外の議員は全員無役。
青藍会、公明党からは、私たち無所属議員には何の相談もありませんでした。相談せずとも青藍会と公明党が組めば数の力で何でも決めることができるということでしょう。

この調子で議会で活発な議論ができるのかどうか。有権者にはしっかり見ておいていただきたいと思います。